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つながる--セルのシベリウス2番 [音楽]

1970年、大阪万博の年には多くの有名音楽家が来日した。中でもジョージ・セル率いるクリーブランド管弦楽団の東京公演でのシベリウス2番は名演の誉れ高く、CDが出たときには早速購入して涙し、その場に居合わせることのできなかった我が身の不運を嘆いたりもした。
今でも大好きな録音の一つで、スピーカーを通してでも触れられることに感謝している。


ライヴ・イン・東京 1970

ライヴ・イン・東京 1970

  • アーティスト: セル(ジョージ),ウェーバー,モーツァルト,シベリウス,ベルリオーズ,クリーヴランド管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ソニーレコード
  • 発売日: 2001/01/11
  • メディア: CD

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父が亡くなってから、彼が書き遺したものを少しずつ読んでいる。書き散らかした文章もいろいろあるのだけれども、こどもとしては、やはり一番個人的な日記とメールが、恐怖もありつつも、関心があって、まずはそのへんを読んでいる。

その1976年10月31日の日記に、こう書いてあった。

帰宅後、テレビにて Colin Davisが Boston Symphony Orchestraを指揮してシベリウスが第二交響曲を演ずるを見る。……この夜の演奏会大いに興趣を感ず。蓋しこの曲特に思い出づることあればなり。かつて1970年、われ東京に帰りてありし年、George Sell Cleaveland Orchestraを率い、Pierre Boulez を客演指揮者に伴ひて日本に来る。われ Boulez が指揮せる演奏会を聴くことを得たれど、その後、京都に在りし友人夫妻と共に日本海を経て九州に至るドライブ旅行の約あれば、Sellが演奏会を聴くことあたはざりき。しかるに、鳥取辺りの海辺を走る車中にてカー・ラジオを点ずれば、Sellが奏でるシベリウス第二交響曲の響きわたれり。これわが忘れえざる最大の音楽の喜びの瞬間の一なりき。
ブーレーズ指揮の演奏会で、演奏が終わって一番にセルが立ち上がって拍手したこととかは直接聞いていたけれども、このカーラジオの話は、聞いたことがなかったか、忘れてしまっていた。

ラジオ、録音、日記。いくつものメディアを媒介して、父さんと私がつながって、この演奏はまた一段と私にとって大切なものになった。

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